天秤

鬼閃流の天秤

 

船宿の天秤は幹糸から垂直に錘を吊って、腕がそこからカーブを描いて横に突き出す、オーソドックスなタイプ。錘150〜200号向けに、1.2mm60cmのもの。

この腕と錘のついた胴の部分に針金を巻いて、遊びを無くすと感度が上がる。

でも腕の曲がりにあたりの動きが吸収されて、幹糸に明確な当たりが出づらい。

 

だからと言って、腕曲がりのない、ダイワリーディングシリーズや形状記憶合金製の天秤は、錘がそこを切っていないと、天秤の先が底に埋まってしまうほど下向きに腕が出ている。

鬼閃流の釣り方には向かない。あたりが幹糸に伝わる時に、曲がりが無い分、遊びが少なくダイレクトに魚信が伝わるメリットがあるが、巻き上げ時のクッション効果が期待できなくなる。

 

どうしたらあの鬼の小さな魚信を捉えながら、クッション効果も両立させられるか?

 

早速錘をつけた天秤をいじくり倒す。

弓形のボディに直接錘をつけるタイプは、割りと感度がいい。ただし幹糸から錘が垂直に位置しないので、船の上下で錘を中心に天秤の先が上下することになる。ギッコンバッタン状態だ。そこで、出来るだけこの動きを抑えながら錘が着底した状態で天秤の先が底から少し浮いた位置にあるように、天秤のカーブをいじってみる。幹糸から錘、そして腕木までを出来るだけ緩やかに、直線に近づけ、仕掛け口の曲がりを強めにすると、かなりダイレクト感のある天秤に変身した。

実戦で試して見よう、と言う改良が出来た。

 

次に、船宿天秤の錘をつける下向きの腕を、エイっと天秤腕木の逆方向に曲げてみる。錘を付けて下げてみると、幹糸にについた天秤の上部は垂直、錘を立てても、すこし寝かしても、天秤上部は立ったまま。これは良いかも。ただし、錘から天秤腕木が急なカーブで突き出していると、そこで魚信が鈍くなる。さっきと同じように、天秤の腕木を仕掛けにかけて急なカーブを描くように調整すると、ビンビンの感度に改良。これも次回試そう。