雑感

門人会おバカ連合

世代の似た鬼閃流門人会メンバーは、イマドキのグループラインで四閃王などと気取って集結し、女房の隙をみては釣りにでかけ、釣れただの釣れないだの、わあわあ騒ぐおバカなお仲間である。

元はといえば、館山真澄丸の高橋船長操る鬼釣り船で、船長が常連の中から永く通ってくれ、という面々を、おそらくは好みで選定し、門人会入会を許可され、オゴソカに美しく鬼を釣る集団である。

まあ、とても鬼釣りは繊細なので、海況や潮模様にも左右される他、船長などはゲキ渋でも狙って釣るし、その上狙って釣らせる。気に入った初乗りさんなどは、ほぼ狙い通り釣らせる。上手い下手が出る釣りで、出会い頭に釣れちゃう、というのは滅多にない釣りなのだ。

なおさら釣れない日は自己嫌悪なり、自己否定に苛まれ、ええい、コンチクショウ!とリベンジに燃える毎日、じゃない毎乗船なのだ。それで、釣れないのは船のせいだ、だの、鬼なんかつまんねえ、だの俺の釣り方に合わねえ、だののたまうようでは、即刻乗船拒否なのだ。

そんな煩悩を超越し、鬼と頭脳戦を楽しむ面々を門人会と称していると、一応最近記憶細胞が毎秒数億個壊れつつあるボケ頭で理解している。

次回の研鑽会は4/29〜30の合宿。オイラが震災対応で長期離脱している間に、研鑽会は年に2回ほど合宿を行うことになっていた。例年、盛り上がっているらしいが、今年は会長が手の痺れが治らず欠席。その影響か、4人だけの研鑽会となってしまった。

船長の心意気で、研鑽会は門人以外は原則乗せず貸切り仕立船になるため、4人じゃあ申し訳ない。

門人会は、船長も高齢で疲れてきたので、これ以上増やさない、と公言してる。門人古参メンバーも同様に、失礼ながら高齢化が進み、研鑽会でも集まりが芳しくない。

本当に啓ちゃんが船宿継ぐとか、勝っちゃんが株式会社真澄丸立ち上げるとかしないと、2度とない船がいずれは終わってしまう。

こんなに真面目に魚とタタカウ船は見たことがない。またこんなに真面目に竿先に集中する釣り人の集団も、見た事がない。門人が釣ると、皆で祝福する船は他に無いかもね。

ともかく、今年の研鑽会初回は悪天候で流れたので、実質第一回目、楽しんで釣りたいものですな。

 

マハタ漁労部

よっちゃんが通っていた千倉の鰯泳がせハタ、ヒラメ五目が面白く、門人会スピンオフ企画のマハタ漁労部が勝手に結成された。その後、千倉の釣果が著しく低下し、どうも釣れない。黒潮大蛇行は観測によれば長期化(数年もありうる)らしい。暖流接岸の影響か、富津でオオモンハタが釣れ上がったりしているらしい。

そもそも、オイラの坊主脱出釣り味思い出し企画の側面もあったため、釣れないのはセイシンエーセー上もすこぶるよろしくない。マハタがまたウマイノナンノ族ヤメラレマヘンナ科みたいな魚のため、釣れる宿を探して大原に活動域を拡大し、勝っちゃん命名のボインハタ(よーするにでかいハタ)を釣り上げようとする野望なのだ。

S誠丸もなかなかおもろいキャラの親子船で、味がないわけでは無いが、2回ほど通って、あまりに釣果を盛りすぎるのと、あの船格に14人も乗せる事があって、せっかくの釣行で不愉快な思いをする確率が高いと思われたので、オイラ的には遠慮しようかな〜ランクに格付け。常連もあまりお行儀よくなく、我先に状態だし、何より釣座が到着順なのが、釣りの始まる前からタタカイが始まっているようで、性に合わない。

そこでもう一船、ハタ専門船の加幸丸を訪ねた。

2回乗船し、まだチビハタとロリハタとヒラメしか釣れてないが、船長を気に入ってしまった。なんとか釣らせたいと、マハタ色のシャツまで着て、丁寧にポイントを探ってくれる。ここぞのポイントで、駆け上がるだの、落ちるだの、アナウンスを入れてくれる。ヤクビョーガミが最近居座っていて、オイラが行くと、前日まで好調だった海が、いきなり模様が悪いだの潮が流れねえ、だの潮向きが悪い、だの、釣れなくなる。

HPによく登場し、毎度良型を掛けてる常連は、連絡すればすぐ来れる(要するに退職してヒマなオッサン)人なので、潮向きが良くなった時期を見て乗船していて釣れるんだそうな。それくらい潮がハタの釣果には影響すると船長が言っていた。2回連続、思わしく無い日に乗ったオイラに気遣ってか、いい日にまた乗ってちょうだい、通ってればきっといい日がある、などと言ってくれた。釣れなくても腐らない門人会魂に心うたれたかどうかとかはワカリマセン。

さらに、沖上がり後に、最近少なくなった昼食サービスがある。炊き込みご飯やカレーが振舞われ、フハ、フハ、フマイ、フマイ、と美味しく召しあがれる。ここにビールなどが登場した時には、生きててよかったと涙するに違いない。運転があるため、当面は無理だが、いつかはハタ釣り合宿などを企画してみるか。その時には焚き火ができる浜を見つけておいて、釣ったハタなりゲストなりを焼いて煮てビールぐびぐびし、海のバカヤロー!などとよっちゃんが叫ぶ事になるだろう。

加幸丸は5月以降もハタをやっているので、当面、真澄丸と加幸丸を軸に、勝っちゃん行きつけの船で、タコやマゴチやフグを織り交ぜて、シアワセな釣り人生を全うしよう。

 

息子ちゃん

早生まれ、未熟児などの身体的ハンディを背負って懸命に中学まで這い上がった我が息子ちゃん、最近九十九里海釣りセンターで、オイラより沢山釣る。まだ餌付けも、竿さばきも、ましてやスピニングの操作もままならないので、仕掛けを落としてウキ釣りがメイン。まずは沢山釣らせて、掛け感や釣り感を覚えさせようと。脈釣りはもう少し色んな道具さばきが出来るようになってからかなあ。まだ小児体質、体型なので乗り物酔いも克服しなきゃなんないから、湾内ボート釣りか、川崎丸イイダコ釣りなどで海釣りデビューをしてみよう。川崎丸は午後船で親子連れイイダコ釣りなどをやっている。ところが勝っちゃん曰く、最近東京湾は赤エイ大発生のお陰か釣れないらしい。ヤクビョーガミがここにも登場した。

 

何はともあれ

釣れると楽しいもので、外道でもなんでも、掛からないよりは掛かった方が釣りしてる感があっていい。しかし、どうやったらこれほど選んで食えない魚、サメや水フグやらを釣ってしまうのか?なんかコツやシークレット仕掛けでもあるのか、はたまたその筋の熟練の技か、まだノドクロやヒメでも釣れていれば良いものを、挙げ句の果ては滅多に釣れないシュモクまでかける有様。そのうち、ジンベエザメやマンタでも釣りそうな予感がする。せめてゴマサバなら、サバタンになったり干物に出来るのに。ちなみにこれだけ中深場やってて、カンコをまだ釣ったことがない。どうも食べれる魚に縁遠い。50センチ2キロ以下のヒラメをソゲ、などと呼び、釣り人界では釣ってもあまり嬉しそうにせず、むしろ恥ずかしそうにそっと締めてそっとクーラーボックスにしまうのが掟である。オイラは大ソゲクラスが一番美味しいと思っているので、このサイズが嬉しい。ところが、この前のマハタ釣りでは、間違って座布団がかかってしまった。一生に一度くらい釣ってみても良いのだろうが、その一生に一度の座布団を釣ってしまったので、もう2度と釣れないだろうね。バラすのも大変だし、何より刺身は言われている通り大味。先日冷凍しておいた塩麹漬けを食べたが、やはり火を通した方がまだ良い。

 

テンヤ、タイラバ

バス釣りの延長で、これならとっつきやすい!と十数年前にやりだしたテンヤ系。バスが世間の逆風にさらされ、リリース禁止だの釣ったバスは処分だの、お役所的な校則的なつまらない介入ですっかり興醒め感が漂っていた当時、どっとバスフリークがテンヤ、タイラバになだれ込み、船は芋洗い状態で混んだ。予約もままならない状態が続き、一体どうなっちゃうんだ、船釣りは、とため息をついた御仁は多いのではないかと思う。

かくいうオイラもその一員であった。当然、そういう状態の船では、船長の操船も雑、釣り上げた後の対処も雑、釣り方のレクも何もないのが当然、という時代。釣れない連中も続出し、下火になっていったのは当然の流れだった。少し下火になったか、と思ったらテンヤ専門船はあっという間に数を減らした。そんなに簡単な釣りじゃない。かといって、生餌使うので、ルアーよりははるかにあたりが出やすい。後は釣り人の腕次第で釣果が決まる。

何度か、釣友に誘われ行ってみたのだが、当時はやたら軽いテンヤが推奨され、底取りもままならない状況でも、船長が5号などを指定してくるので、船中よっぽど慣れたやつしか釣れない。そもそもスピニングが底取りにくいリールなのに、とにかく軽く、が信条。結局糸を細くして、ドラグズルズルで、弱るまで泳がせて5分も10分もかけてキロ鯛を上げる。いつしか戦意を喪失していたら、真澄丸で午後テンヤやっても良いよ、とのお達しが。

思い通りに8号10号使って底取りし、テンションフォールも出来るのであたりが取れる。糸もそこそこの太さを使えるので合わせが効く。これだよ、バス釣りの延長というのは。キジハタとカサゴなどを釣って大満足。釣果はともかく、思ったの釣りであたりが出せて、釣れた。

次回、GW研鑽会では午後テンヤ、再度船長にお願いしOKが出た。今回は70mダチのテンヤにとっては深場。まずタイラバを準備、水深から60gから潮によっては120g位まで必要か。さらに啓ちゃん曰く、最近は深場でもテンヤが出来るとの情報があり、早速リサーチ。誘導テンヤで60〜120gのリグが出ていた。これは楽しい。ルアーフリークには100gのジグなど、バス釣りで使う重さをはるかに超える感があるが、海では高々30号程度。これで70mで底取るのは、それなりに難しい。潮が効く館山ではなおさら。PE0.6、1.0、1.5号を巻いて、状況により使い分けてみよう。というか、うちにあるベイトリールにそれらの糸が巻いてあるので、そのまま使うのだけど。誘導テンヤはいくつか買って、その他は自作した。ヘッドは塗装が面倒なので、単体を購入。針は昔のテンヤ鈎を使って、誘導リグを作ってみた。鐶付のテンヤ鈎があれば、こんなリグ簡単に作れるが、そこはメーカーもまだ解禁していない。誘導リグ用の鈎は売っているが、孫鈎までつけた半製品で500円/個もする。鐶付のテンヤ鈎、売り出されるのは時間の問題かな。バス釣り針で昔はオフセットしてないストレートの太軸も売っていたが、最近は細軸が流行りのようで、オフセットかマス針の細軸ばかり。本当に流行りとは恐ろしい。売れないから商品にならないものは、どんどん消えていく。こういう時に年寄りは、昔は良かった、の決め台詞で自分を慰めるのだ。

道具がない。テンヤロッドは何本か試した中で一番しっくりきているシマノの炎月。本当はもう少し、ハリと繊細さを同居させたいところだけど。それとスイミング用にスピニングの強めが欲しい。ベイトは、バス用はハリがあり過ぎて海には向きそうにない。またテンヤ系は持論だけど竿長さがそこそこ必要かと。そこでC店茂原にリサーチ。すると、なんと御誂え向きのジャッカル汎用ロッドと、ダイワの強めのスピニング、両方が手に入った。やっぱりニーズがあるらしい。

これまでの仕組みとガラッと変えたので、次回が楽しみ。釣れないだろうけど、色々試せるのが面白い。深場テンヤ、スイミングテンヤ、タイラバ。これでハタでも来た日には、万々歳。